スノーデン亡命がアメリカについて物語っていること

2021年1月20日
ブライアン・バーレティック
New Eastern Outlook

 2013年の、エドワード・スノーデンによるアメリカ国家安全保障局(NSA)情報漏えいは、アメリカとは本当は一体何なのか、その最新の様相を、世界が一層はっきり見るのを手助けした。大規模で不正な監視ネットワークは、世界中の同盟者も敵も標的にしているが、国内で、アメリカ自身の国民も標的にしている。それは、多くが「闇の国家」と呼ぶものが、国内的にも国際的にも権力を維持するために使っている方法と手段の、これまでで最も明確な様相を明らかにした。

 アメリカは、彼の漏洩による副次的影響から真剣な内省を始めるべきだった。ところが逆に、アメリカは、幸いにもロシアに逃れたスノーデンを罰しようと努めたのだ。

 「ルールに基づいた国際秩序」と呼ぶものの自称リーダーを誇るアメリカは、あらゆるルールを破っていたのだ。

 アメリカ政府とアメリカ国民の間でも、アメリカと世界の国々間でも、問題を取り除いて、自信と信頼を再構築し始める好機を与えた人物を祝うのではなく、逆に、この手法の強化を始めたのだ。

 このプロセスは今日に至るまで続いている。

 明らかに、ドナルド・トランプはスノーデンを恩赦し損ね、彼の後継者も実際、恩赦しそうにない。それどころか、アメリカ・メディアには、このような恩赦に反対する主張をしようと試みる連中がいるのだ。

 「大統領閣下、エドワード・スノーデンを恩赦せぬよう」という題名のリッチ・ローリーによるポリティコ論評は、こう主張している。

もし元NSA請負業者が、本物の内部告発者だったら、国から逃げるのでなく、彼は合法的手段で、NSAプログラムについての懸念を追求できたはずだ。

 だが、これは、そもそも、アメリカに、このような「合法的手段」が存在することを想定している。スノーデン自身、最初の行動として、このような方法を実際に見つけて、それで行こうと試みたが、一つも見いだせなかったと主張した。

 ポリティコで、ローリーは、こうも主張している。

スノーデンによる暴露は、NSAプログラムよりずっと広範囲で、実際、余りに広範なため、経過を追うのがほとんど不可能なほどだ。ハーバード法学教授ジャック・ゴールドスミスが、Lawfareウェブサイトの記事で、バラク・オバマによるスノーデン恩赦に反対したように、スノーデンの憲法への献身は、一体なぜ彼が、我々が、どのように他の国々をスパイしているのかや、ロシアをスパイするため、スウェーデンとノルウェーと、どのように協力しているかの詳細や、サイバー攻撃に反撃するMasterMindと呼ばれるNSAプログラムを暴露に至ったのだろう?

 ところが、例えば、アメリカの対ロシア外交政策は、けんか腰、攻撃、破壊活動、経済戦争、秘密テロ、戦争行為の一つ、準秘密代理戦争と、ハイブリッド戦争だ。これが、スノーデンが暴露した膨大な不法な監視方法に支援される、アメリカが世界中の多くの国々に対して行っている政策だ。

 これらは、憲法や、一般に戦争を回避しようとしているアメリカ国民の意思や、国際法に対して、問題ある政策だ。

 スノーデンが持ち出した情報は、アメリカ外交政策の全ての局面に、大いに必要な光をあてるのに役立つ。彼がスノーデンの行動が脅かしたと主張する対象を説明するのにローリーのような人々が使う「国家安全保障」という言葉は不正直だ。アメリカ国家安全保障は、極めてわずかな実際の脅威にしか直面していない。東岸と西岸は二つの大洋に囲まれており、北と南は、友好的な国々に囲まれている。

 ローリーが実際に言及している可能性が最も高いのは、アフガニスタンや、イラクや、リビアや、シリアや、イエメンや、ウクライナやイランや、絶え間ない経済的、政治的、軍のアメリカの圧力に直面するロシアや中国のような他の国々の国家安全保障を侵害すると、アメリカの「権益」だ。

 単に海外に亡命して、ワシントンとそれから出てくる政策に向かって鏡を掲げている男だけでなく、アメリカ国内には、世界に、彼に対して反感を持たせるのを専門に行っている連中がいることが、今のアメリカの立場について、多くを物語っている。それは逆転不可能な衰退体制だ。それは鏡の中を実際に見るのを拒否する体制で、それゆえ、もし鏡の中を、まじまじ見つめることができれば、見えるはずの病気のいずれも、評価したり、修正したりできない体制だ。

 スノーデン追放は、アメリカの没落を測定するために我々が使える多くの尺度の一つだ。あり得た本物のスノーデン恩赦は、もしそれが起きていれば、そもそも、スノーデンを亡命に追いやった誤りを改めるだけでなく、スノーデンを内部告発者になるよう駆り立てた問題に対処可能な、新しい、より分別のあるアメリカが出現していたかもしれない。

 ブライアン・バーレティックは、バンコクを本拠地とする地政学研究者、著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2021/01/20/what-snowdens-exile-says-about-america/

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 司会者ラリー・キング氏が亡くなった。コロナに感染し入院中だった。

 この期に及んで「訴えたいぐらいです」と、海外の五輪中止報道を否定する緑のタヌキ。彼女が映ると、あわててチャンネル換えるか、音声を消すかしている。コロナ鬱になりそうで。

 今朝の孫崎享氏のメルマガに、対照的なアスリートの言葉があった。納得。

新谷仁美選手(女子1万M内定)の発言が参考になる。「東京五輪:アスリートとしてはやりたい。人としてはやりたくない。アスリートとしては賛成だけど一国民としては反対。命正直五輪よりも大事。応援してくれる国民がいてこそ競技が続けられる。国民に不安が広がる現状での開催については慎重な姿勢を貫いています(NHK)

 LITERA記事 全くおどろかないが。

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