テロリストを利用して、シリアを分割しようとしているワシントン

2020年11月21日
ウラジーミル・プラートフ
New Eastern Outlook

 最近の事象が、明らかに、ワシントンのシリア政策の本当の狙いが、シリア紛争の平和的解決を見いだし、シリア難民を故国に戻すことでなく、略奪の継続であることを示している。アメリカは、11月11-12日、モスクワが主催したダマスカスでのシリア難民や国内で家から追われた人々の帰還に関する国際会議参加を拒否し、催しに干渉しようとした。

 同時に、米軍は、あらゆる方法で、クルド人過激派戦士を保護し激励している。アメリカは、北東で石油を汲み出し、シリアの天然資源と国有財産を盗み、シリア・アラブ共和国が安い資源と見なしている。シリアのアラブ通信社SANAによれば、米軍は、シリアのクルド人過激派戦士のシリア民主軍(SDF)の手を借りて、10月28日、スワイダーの居留地からイラクの北まで、アルワリード国境検問所経由で、37輌の石油タンクローリーで、シリア石油をシリアからイラクまで輸送した。クルドSDF戦士の車と軍用車隊が同行した。アメリカ兵が、SDF戦士と共に、ここ数カ月の間に兵器を積んだ多数のトラックが輸送された東シリア油田の大部分を支配している。

 以前アメリカは、デルタ・クレッセント・エネルギー有限会社という架空企業を作り、シリア・アラブ共和国のこの石油の流れを一方的に「合法化しよう」とした。シリアでのアメリカ軍の行動が「国際的な国家組織犯罪」であり(ロシア連邦で活動を禁止されている 編集部)テロ集団ダーイシュに対する彼らの戦いでは正当化できない事実は、既に国連を含め、シリア、トルコ、イランとロシア政府の公式裁判で繰り返し述べられている。

 アメリカのシリア政策の特徴は、あからさまな強盗だけではない。カタールを本拠とする人権のためのシリア・ネットワーク(SNHR)が発表した報告によれば、2014年以来、アメリカが率いる「反テロ連合」による攻撃は、3,000人以上のシリア民間人を殺害している。8,000人の運命は不明だ。六年以上の介入、いわゆる「対テロ戦争」で、少なくとも172回の大量殺人が行われ、学校や市場を爆破し、彼らの同盟者、現地の中核、クルド人過激派戦士に「解放された」地域を支配させている。

 過去一年、アメリカ政権が、シリア分断計画を実行するため、特にシリアのクルド人の政治党派を和解させようと積極的に努力していた事実には特に注意を払う必要がある。特に、ワシントンは、クルド人の国民統一諸政党の仲裁役を務めた。最大の政党は、クルド人民防衛隊(YPG)の政治部門、クルド民主統一党(PYD)で、SDFとクルド国民評議会(KNC)のバックボーンだ。ワシントンの主目的は、シリアでのアメリカ軍駐留の前提条件を作りながら、クルド「自治」も作り出すことだ。戦後のいかなる合意でも、アメリカが特に重要性を置いているのはシリアの石油産出地域なのは確実だ。

 シリアの状況を更に不安定にして、この国を分割する計画を実行するため、11月初旬、ワシントンの指示で、シリア民主軍(SDF)クルド人過激派戦士が、東シリアの刑務所から500人以上のテロリストを釈放した。結果として、テロ細胞の活動はシリア全体で目立って増加した。例えば、ロンドンを本拠とする非政府組織シリア人権監視団(SOHR)は、シリア情報源を引き合いに出して、ハマ州東部で、テロ集団ダーイシュ過激派戦士の大規模攻撃による政府軍の大損失を報じた。ハマー県の田舎の東部、サラミヤ市のアブ・ファイヤード・ダム付近の攻撃でシリア兵士21人が死亡し、テロリスト側は40人以上を失った。攻撃失敗後、過激派戦士は、南部のシリア砂漠地域に向かって逃亡した。

 11月12日、カフル・シルから出発したトルコ軍車列が北シリアのアレッポ県、アフリン郊外で爆破された。

 ほぼ同時に、シリア南部ダルアー地域でも事件が起きた。シリア保安部隊が同伴するロシア軍車列が、イズラからサフワト・アル・カムに向かう中、ムセイフラ居留地付近で、即席爆発装置が爆発した。

 11月13日、(ロシア連邦で活動を禁止されている 編集部)ダーイシュ・テロ集団の過激派戦士が、ホムス州のエス・スフネ市近くで、シリア・アラブ軍部隊を攻撃し兵士11人を殺害し、軍人一人を捕らえ、その後処刑した。観測筋の推計によれば、三つの出来事全てが、アメリカ占領政権刑務所から過激派戦士500人を釈放した後の、クルド人過激派戦士とダーイシュの取り組みの統合とつながる根源が共通している可能性がある。アル-モニター報道によれば、多くのダーイシュ「潜伏組織」が、アルシュハイル、ハジン、アル・スサとアル・バグースなど、ユーフラテス川沿岸の村に配備され、最近のテロリスト500人の釈放はSDFの採用に役立った。

 クルド人過激派戦士は、シリア占領地で、テロリストと密かに戦うのを望んでいないため状況は一層複雑になる。SDFは、アメリカから支援を受け続けるため、地域が不安定なままでいるのを望んでいるとアル・モニターが強調している。そのうえ各情報源の以前の報告によれば、クルド人集団は、シリア石油の盗みと密輸独占を続けており、ダーイシュに対する戦いをシミュレートしているが、これはワシントン計画に完全に合致しており、いかなる犠牲を払ってでも石油豊富な地域における駐留を維持する必要があるのだ。

 ウラジーミル・プラートフは中東専門家。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/11/21/washington-seeks-to-divide-syria-through-the-use-of-terrorists/

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 LITERA 逆恨みとは想像しなかった。

安倍前首相が学術会議任命拒否した宇野教授の父は成蹊大の恩師!「本当の保守じゃない」「もっと勉強を」と批判された逆恨みか

 今日の日刊IWJガイドによると、岩上安身氏、今日、明日、連続インタビュー。

<岩上安身によるインタビュー>本日午後6時半より、岩上安身による東京都医師会尾崎治夫会長に単独インタビューを行います!! 公共性に鑑みフルオープンでライブ配信します!!

■<岩上安身によるインタビュー>岩上安身は2日連続インタビューを敢行! 明日25日は東アジア共同体研究所須川清司上級研究員にインタビュー! 第4弾!

 ぜひ本日午後6時半からのインタビューを御覧ください!
 
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【IWJ_YouTube Live】18:30~
岩上安身による尾崎治夫東京都医師会会長インタビュー
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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