イエメン紛争をあおるアメリカ

2020年8月2日
バレリー・クリコフ
New Eastern Outlook

 7月8日、アンサール・アラー(フーシ派)軍のヤヒヤ・サリー報道官は、イエメン現状の定例ブリーフィングの際、サウジアラビアと地域の同盟国に兵器を供給し、彼らの侵略行為に大義名分を与えているとアメリカを非難した。特に彼はこう指摘した。「最近イエメン軍は、マアリブとアル・ベイダで、排除したサウジアラビア傭兵の陣地で、大量のアメリカ製弾薬を発見した。兵器には米国国際開発庁ロゴがあった。」ヤヒヤ・サリー報道官は「イエメン国民に破壊をもたらす」意図で、人道支援を装い、イエメンに違法に武器を供給したと言ってアメリカ特殊サービスを直接非難した。彼はこの事件は、サウジアラビアがイエメンに戦争をしかけたことに対し、アメリカに完全な戦争責任があることをはっきり示し、ワシントンの本当の動機と意志を明らかにしていると考えている。

 中東で武力衝突を引き起こし、テロリスト支援の上で、ワシントンの煽動的役割のニュースは大規模なジャーナリズム調査後、種々なマスコミに繰り返して報じられている。

 ワシントンによるイエメンや様々なテロ集団への兵器供給については、この問題のかなり詳細な調査が、こうした行動の文書化された証拠とともに、最近、さまざまな援護計画の下、バルカンから中東に至るまで、ワシントンは、少なくとも300基のロケットや迫撃砲弾を送ったとブルガリア人ジャーナリス、ディリャナ・ガイタンジエワが主張している。2017年、アメリカ特殊部隊が、クロアチアで、アメリカSOCOM(合衆国特殊作戦司令部)管轄下で活動し、「スモーキング・ガン」と呼ばれるアメリカの秘密特別部隊を派遣し、他の計画という見せかけの下、ワシントンが、イエメンとシリアを武装させるために使っていた。兵器購入には、シエラ・フォー・インダストリー、オービタATK、グローバル・オードナンスやUDCなどのアメリカ企業が関連していた。

 (ロシア連邦では禁止されている - 編集部注)ISILプロパガンダ・ビデオの、スクリーンショットを良くみれば、テロリストに使用される武器の配送経路を確認している。

 兵器輸送で、アメリカは、アゼルバイジャン国営航空会社シルクウェイ・エアラインズや、国防総省のため危険な商品輸送を政府契約で行う大手請負業者、アメリカ企業のアトラスエアや、カリッタ・エアなどの協力を得ている。支給兵器は明らかにアメリカ標準を満たしておらず、それらがアメリカ軍に使われないことを意味する。米軍への規格外兵器の最大供給元は、アライアント・テクシステムズ・オペレーションズUSAで、契約は総額約五億ドルだ。連邦契約登記によれば、過去三年にわたり、アメリカ企業が、アメリカ政府規格外兵器計画で10億ドルの契約を得ている。この国際兵器供給ネットワークは決して中止されず、今日に至るまで続いている。

 イエメンでの対立の歴史は、彼の名にちなんでフーシ派運動と名づけられた、フセイン・アル=フーシが引き起こした反政府蜂起が起きた2004年に溯るのをお忘れなく。同年、反政府派は、アメリカ・イエメン連合に反対の意思を表明した。2016年、在イエメン・アメリカ大使館の500通以上の文書がウィキリークス上に公開され、この地域での、シーア派フーシ派反政府派と政府間での武力衝突発生前に、ワシントンが数年間イエメン当局に武器を供給していたことを示している。このイエメン文書には、イエメンが戦争が始まる前に、アメリカが武器を与え、訓練し、資金供給していた文書化された証拠もある。書類は、特に、種々の武器を供給し、海上国境支配演習の提案を証明している。マスコミが発表した情報によれば、早くも2007年、様々な国防省・国務省構想の枠組みで、ワシントンは、イエメンに5億ドル以上の軍事援助をしている。国防総省とCIAは秘密プログラムを通して追加援助を提供したが、その理由のため、イエメンが全体で、どれだけ援助を受けたかは不明確だ。

 フランスのジャーナリスト集団が公開したフランス軍の秘密文書によれば、民間区域を含め、イエメンでサウジアラビアが支配する軍事行動で、西側諸国で生産された兵器は、広く使われている。

 アメリカ・マスコミも、イエメンで、アルカイダ(ロシア連邦では禁止されている - 編集部注)と関連する集団へのアメリカ製武器供給の事実を調査した。明らかにされたジャーナリズム調査として、アラビア半島のアルカーイダ(ロシア連邦では禁止されている - 編集部注)との結びつきを断っていないイエメン人イスラム至上主義過激派闘士に対する兵器供給は、彼らの「忠誠を買う代償」で、「イエメンの複雑な政治的、軍の風景を制御する」方法で、現地のイランに支援されたフーシ派反政府派に対する戦いで、彼らを自分側に引き付けるためだ。この地域のアメリカ軍司令部は、これらのいわゆる「取り引き」を完全に知っており、間接的に、アラブ同盟者を支援し、特に、彼らの陣地を去る、イエメン人テロリストに対する無人飛行機攻撃を控えていた。調査で、イエメンにおけるサウジアラビア連合行動の詳細や彼らに対するアメリカの態度に気付いたAP通信は、以前、このような暴露資料をそのページで公表している。

 サウジアラビアに率いられた対イエメン戦争におけるワシントンの関与は、既に何千人もの一般人の命を奪い、国を破壊した。イエメンの恐ろしい状況に対する責任の大部分は、アメリカにある。国際社会や国際連合は、講和条約や、アメリカが行った取り引きを含め、サウジアラビアへの兵器販売の即時終結によって、イエメンでの不必要な流血を終わらせるための速やかな行動をとることで、既に不安定な、この地域で、これ以上の崩壊を防ぐことが肝要だ。

 ワレリー・クリコフは政治学者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/08/02/united-states-adds-fuel-to-yemen-conflict/

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 遅ればせながら、下記インタビューを拝見した。六ヶ所再処理工場、分離したプルトニウムを燃やす高速増殖炉、もんじゅ廃炉で、プルトニウムの使い道はないのに。原子力規制委員会は、事実上合格にした。汚水処理場無しの永久未完成水洗トイレ。この「合格」決定の異様さは、さすがにマスコミでも多少は触れた。一方、トリチウム汚染水海洋放出問題は、事実上、隠蔽されている。

 「オリンピックは、コロナ流行の中で、来年できるかいなか」やら、聖火の出発点が、汚染地域であることや、地域の電車の駅が再開した報道は多々あるが、一番肝心な話題、トリチウム放出に触れるマスコミはほとんど見当たらない。福島第一原発がコントロール下とはほど遠い事実、地域の深刻な現実を『地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実』で知った。そして、その筆者が、記者職からはずされた記事を読んでおどろいた。その記者がトリチウム汚染水海洋放出について語るインタビューを拝見した。

コロナ禍の陰で現在も進行する原発事故被害(1) 限界の夏!トリチウム汚染水海洋放出の危機!! 岩上安身によるインタビュー 第1005回ゲスト ジャーナリスト・青木美希氏 2020.7.24

 2020年3月16日公開の下記翻訳記事末尾で、青木氏の著書や処遇について触れた。

欧米は世界を攻撃。世界はロシアと中国に向かって空中浮揚。