どうなるアメリカ大統領選挙 民主党候補のバイデン氏とサンダース氏の政策

「金貸しは、国家を相手に金を貸す」さんからの情報です。


 

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民主党の大統領候補指名争いは、「スーパーチューズデー」の結果、バイデン氏が383、サンダース氏が300、ブルームバーグ氏が32、ウォーレン氏が24と、候補者はバイデン氏とサンダース氏の2人に絞られました。サンダース氏と言えば、民主社会主義を掲げ社会変革を目指す過激な発言で分かりやすいのですが、バイデン氏の主張は今一よく分かりません。何故、バイデン氏が逆転したのか、調べてみました。

まず、両者の支持基盤ですが、ともに白人労働者層に支持を広げています。その中でもバイデン氏は中高年及びアフリカ系アメリカ人に、サンダース氏は若者中心でさらにヒスパニック移民にも支持を広げています。

貿易に関しては、バイデン氏がTPPに賛成しているのに対して、サンダース氏はTPPに反対。対中国貿易ではバイデン氏が中国を厳しく批判しているのに対して、サンダース氏はあまり中国問題に触れないようです。

銃規制では、サンダース氏が銃規制強化を主張しているのに対して、バイデン氏は消極的。

社会保障では、サンダース氏が国民皆保険と学生ローンの全額補助などを主張、バイデン氏は財源が示されていないと批判。

増税では、ともに富裕者層への増税を主張し、連邦法人税率の引き上げは、バイデン氏が21%から28%、サンダース氏は21%から35%を主張しています。

外交政策では、バイデン氏はアメリカがリーダーシップを発揮すべきとする主流派の外交路線、それに対してバイデン氏は、民主主義・人権を重視する立場から、「アメリカ第一」路線を非難するが、これと同時に、海外への軍事介入や自由貿易を警戒する立場から、主流派の外交路線にも反対するプログレッシブな外交。

バイデン氏の主張を簡単にまとめると、トランプ大統領が破壊したかつてのアメリカの秩序を回復し、貧富の格差だけは法人税や富裕層への増税で改善すると言う、良く言えば常識的な、悪く言えば旧態依然とした政策のようです。今更、アメリカが世界をリードする立場に戻れるとは思えません。バイデン氏の支持層は、現実の外圧を捨象し、願望の世界に埋没している現状維持派のようです。こうした層が数だけは多数派で、民主党の大統領候補指名争いは、バイデン氏有利で進むのかもしれません。

 

■対中、移民、銃…安定のバイデン氏が「勝者」 米民主党討論会 2019年9月13日

サンダース氏は米国に貿易赤字をもたらした自由貿易に批判的な立場から「ジョー(バイデン氏)と私は貿易に関して全く違う意見だ」と切り出し、オバマ前政権で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を推進したバイデン氏に矛先を向けた。

これに対し、バイデン氏は「中国との実際の問題は貿易赤字ではなく、中国が知的財産を盗み、世界貿易機関(WTO)の協定違反をしていることにある」と述べるとともに「中国の不正を止めるには、世界が組織的に立ち向かう必要がある」と強調。制裁関税の発動などトランプ氏が進める対中強硬政策とは距離を置きつつ、中国への厳しい姿勢をアピールした形だ。

またテキサス州エルパソで先月22人が死亡した銃乱射事件を受けて、各候補は銃規制強化が必要だと強調した。ただ、殺傷能力の高い半自動小銃などを大統領令で禁止すべきだとする主張に対し、バイデン氏は憲法違反になると反対。

バイデン氏も防戦一方ではなく、医療保険制度改革をめぐり、サンダース両氏が提唱する「国民皆保険」について具体的な財源を示していないと追及した。

■米大統領選出馬サンダース氏、バイデン氏社会保障政策を再度攻撃2020年1月20日

サンダース氏は選挙運動のために立ち寄ったニューハンプシャー州コンコードで記者団に対し、バイデン氏の記録を見れば「社会保障を削減する必要性を繰り返し語ってきたことが分かる」と語った。文脈を無視してバイデン氏の発言を一部抜き出しているとの批判については、1回の演説だけでなく、1995年に政府に予算均衡を義務付ける憲法修正に賛成票を投じた点など、過去の実績全体が「社会保障削減が適切だと考えている」ことを示していると反論した。

これに対し、バイデン氏陣営の報道担当者は、同氏が「社会保障の擁護者」であり、保障拡大を主張していると述べた。

■大統領選に向けバイデン氏が外交政策発表2020年1月25日

自身が大統領になれば「アメリカの民主主義と同盟関係を取り戻し、アメリカが再び世界を主導するための措置を直ちにとる」と表明した。中国について「好き勝手できるなら、アメリカから技術や知的財産を奪い続ける」として「厳しい姿勢で臨む必要がある」と指摘している。その上で、「対抗するために同盟国などと共同戦線を構築するべきだ」と訴えた

トランプ政権が離脱したイランとの「核合意」については、イランが合意を履行すれば、「復帰するだろう」としている。

■トランプと対峙する民主党有力候補4人に注目、バイデン氏とサンダース氏を中心とする動き2020年2月13日

支持層の特徴という点では、ウォーレン氏とブティジェッジ氏が高学歴のエリート層を主たる支持基盤とするのに対し、バイデン氏とサンダース氏は白人労働者層に支持を広げていると見られる。

民主党の中では、かねて穏健派とリベラル派の対立があった。クリントン政権期を中心に、穏健派が党内で優勢となる時期もあったが、2000年代に入ってからの穏健派は、党内での発言力を低下させている。

今日の民主党で急激に勢力を伸ばしているのが、サンダース氏に代表される党内左派である。こうした党内左派は、経済政策の分野を中心に、従来のリベラル派よりもさらに左寄りの政策を打ち出しており、日本のメディアでは「急進左派」「最左派」といった表現で紹介されることもある。

トランプ政権発足後のアメリカでは、世界におけるアメリカの役割や、国際秩序のあり方をめぐって、大きく3つの路線があるとされる。

第1の路線は、党派の違いを超えて長らく支持されてきた主流派の外交路線である。この路線は、民主主義や自由貿易を基調とするアメリカ主導の既存秩序を重視するものであり、軍事、経済、価値のすべての分野において、アメリカがリーダーシップを発揮すべきとする。

第2の路線は、共和党の中で支持を広げつつある「アメリカ第一」の外交路線である。トランプ大統領に代表されるこの路線は、対外関与への消極姿勢、高関税政策の推進、民主化・人権促進への無関心といった特徴がある。

第3の路線は、民主党の中で支持を広げつつある「プログレッシブな外交」と呼ばれる路線である。「プログレッシブな外交」は、民主主義・人権を重視する立場から、「アメリカ第一」路線を非難するが、これと同時に、海外への軍事介入や自由貿易を警戒する立場から、主流派の外交路線にも反対する。

党内左派のサンダース氏は、「プログレッシブな外交」を主導する存在であるが、対照的に、党内穏健派のバイデン氏は、総じて主流派の外交路線に近い主張をしている。

■スーパーチューズデーでバイデン氏が予想外の躍進2020年3月4日

現時点での代議員獲得数の推計値は、バイデン氏が383、サンダース氏が300、ブルームバーグ氏が32、ウォーレン氏が24である。候補者はバイデン氏とサンダース氏の2人に絞られたが、バイデン氏がかなり有利な位置を得ているといえるだろう。

「スーパーチューズデー」は、民主社会主義を掲げ社会変革を目指すサンダース派と、トランプ大統領打倒の勢力を結集したバイデン派との一騎打ちの様相となった。バイデン氏の今回の勝利は、米国が左と右に大きく分裂している状況を強く危惧する有権者のバランス感覚の反映、という側面もあるのではないか。

■米大統領選2020 民主党スーパー・チューズデーでバイデン氏がカムバック2020年3月5日

米大統領選挙の民主党候補者を決めるための投票が3日、テキサスやカリフォルニアなど14州で一斉に行われた。「スーパー・チューズデー」と呼ばれるこの投票で、ジョー・バイデン前副大統領は10州で勝利。支持率低迷で撤退もうわさされていた先週までの劣勢から、大々的なカムバックを果たした。このため民主党の候補争いは、バイデン氏と左派バーニー・サンダース上院議員との一騎打ちの様相になってきた。

ロサンゼルスで演説したバイデン氏は、「良い夜だし、ますます良くなる」とあいさつし、格差解消の重要性を強調。「この国を作ったのはウォール街じゃない、皆さんだ、労働者だ、労組だ」と訴えた。バイデン陣営は民主党穏健派の支持を次々に確保。スーパー・チューズデーでは特にアフリカ系アメリカ人や中高年の支持を確保しているもよう。

これに対してサンダース氏は、若年層やヒスパニック系の支持を受けている。ただし、ヒスパニック系の多いテキサス州ではバイデン氏が勝つ見通しになった。

サンダース氏は「この選挙運動が他に類を見ないものになっているのは、我々が事業者やウォール街の強欲、保険会社の強欲と対決しているからだ。そして、気候変動の実在的な危機を考えると、我々は化石燃料業界に言いたい。我々の国や世界の未来の前に、あなたたちの目先の利益など重要ではないと 」と述べた。

■米大統領選「民主指名争い」バイデン氏躍進に市場は好感2020年3月5日

バイデン氏の主な政策は、公的保険の拡充、連邦法人税率の引き上げ(21%から28%)、富裕層向け資産譲渡課税の引き上げ、環太平洋経済連携協定(TPP)の再交渉などです。一方、サンダース氏は、国民皆保険制度の導入、連邦法人税率の引き上げ(21%から35%)、富裕層への課税、TPPは反対などが主な政策です。

そのため、米国株式市場にとってはバイデン氏の政策の方が相対的に好ましく、実際、バイデン氏の躍進も一因となり、4日の米国株は大きく上昇しました。

■バイデン氏「逆転」でも混迷する民主党候補選び2020年3月5日

今回の選挙戦で際立つのが民主党内ではアウトサイダー的存在であるサンダース氏の根強い人気だ。リーマンショックや気候変動の影響、テロ・銃乱射事件の多発など、アメリカの若者は小さい頃からあまりいい経験をしておらず、富の格差の拡大によって、親の世代のようなミドルクラスの生活が遠のいている。「大学に入ってもホームレスになるような状況が、全米各地で起きている。将来に不安しかなく、社会に憤りを感じる若者が多い」。そうした若者がエスタブリッシュメント層による政治に「革命」を起こそうとしているサンダース氏に共感し、支持者を増やしている。「国民皆保険」や「学生ローン帳消し」、「富裕層大増税」など政策は過激だが、それくらいやらないと今の社会は変わらないという考え方である。