PCR判断権限を帰国者接触者外来に限定するな

植草一秀教授からの情報です。


 

予算審議が参議院に移った。

最大の焦点はコロナウイルス感染のPCR検査を拡大するかどうかだ。

安倍内閣はPCR検査を保険適用する方針を示したが、このことによって検査が拡大する保証はない。

現状で安倍内閣はPCR検査の広範な実施を容認していない。

現在のプロセスは以下のとおり。

風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている。

(解熱剤を飲み続けなければならないときを含む)

強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。

(高齢者や基礎疾患等のある者は、上の状態が2日程度続く場合)

上記の症状のある者が「帰国者・接触者相談センター」に相談する。

患者は「帰国者・接触者相談センター」で相談し、「帰国者・接触者相談センター」が新型コロナウイルス感染の疑いがあると判断した場合に、「帰国者・接触者相談センター」が「帰国者・接触者外来」を紹介する。

その上で、患者が「帰国者・接触者外来」で受診し、「帰国者・接触者外来」の医師が、PCR検査が必要であると判断するとPCR検査が実施される。

当初は、

発症前2週間以内に

「新型コロナウイルスに感染者」と濃厚接触した者で、①発熱または②呼吸器症状がある者

「流行地域を訪問した者」または「流行地域への渡航・居住歴がある者と濃厚接触した者」で①発熱37.5度以上かつ②呼吸器症状がある者

が「帰国者・接触者相談センター」する要件とされていたが、これに加えて、冒頭の条件を満たす場合も「帰国者・接触者相談センター」で相談できることになった。

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「帰国者・接触者外来」設置医療機関は2月16日時点で663箇所。

安倍内閣は感染者と非感染者が同じ医療機関で接触しないように、感染が疑われる人には「帰国者・接触者外来」設置医療機関での受診をお願いしているとしている。

しかし、現実にはコロナウイルス感染者とそうでない、普通のかぜの患者とを臨床的に見分けることはできないのが実態である。

通常の医療機関にコロナウイルス感染者が受診に訪れていることは広範に存在すると見られる。

問題は、このときに、通常の医療機関の医師がコロナウイルスのPCR検査が必要だと判断しても、現状ではPCR検査が実施されないことだ。

安倍首相は医師が判断した場合にはPCR検査が受けられるようにすると発言しているが、詳細を説明する加藤勝信厚労相の答弁は異なる。

あくまでも、「帰国者・接触者外来」設置医療機関を受診し、この医療機関の医師が、PCR検査が必要と判断した場合に検査を実施するとしている。

安倍内閣は「帰国者・接触者外来」設置医療機関を支配下に置いている。

「帰国者・接触者外来」設置医療機関は2月16日時点で663機関だと記述したが、具体名は公表されていない。

感染を疑う患者が「帰国者・接触者外来」医療機関を訪問してPCR検査を受けることができない仕組みになっている。

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全国で663機関ということは1都道府県あたり14機関しかないということだ。

日本ではPCR検査を1日当たり900件しか実施していない。

韓国では1日当たり1万件ペースで検査を実施している。

検査数が多いから確認感染者数が増えている。

日本の感染者数が抑制されているのは、検査が抑制されているからである。

東京五輪を優先して安倍内閣が検査を抑制している。

この検査を拡大することが喫緊の課題だ。

国会でこの論議が行われているが、まったく詰め切れていない。

感染が疑われる人と非感染者が同じ場所で受診することを防ぐと言うが、現状で、技術的にその実現は不可能である。

軽症のコロナウイルス感染者の症状は臨床的に普通のかぜの患者と区別がつかないのだ。

現状ですでに感染者が通常の医療機関で受診している可能性はきわめて高い。

したがって、通常の医療機関で医師が判断した場合にPCR検査を独自の判断で実施できるようにするべきだ。

これを妨げる理由が存在しない。

国会で審議が行われているが、野党がこの点を厳しく問わない。

現状でコロナウイルス感染者は通常の医療機関を訪問している可能性が高い。

臨床的に感染者を特定できないからだ。

したがって、通常の医療機関からPCR検査発注を禁止することの合理性がない。

貴重な国会審議の場で、PCR検査の拡大を確保するための政府の明確な答弁を引き出すことが必要なのに、これが実現していない。

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