国際情勢の大変動を見抜く!-25~日ロ関係強化の世界史的意義~

「金貸しは、国家を相手に金を貸す」さんからの情報です。


 

 

プーチン・安倍

 

今後、金貸しによるグローバル化→世界統一政府樹立を阻止できるのは、ロシアと日本であるという。

それも日露関係強化により、ロシアへの日本の支援が必要とのこと。

 

ロシアの軍事力は世界一で、しかも群を抜いている。但し国力という意味では、天然資源の輸出に頼った経済では脆弱。生産力を付けなければならない。

 

また、プーチン・ロシアは民族主義だが、国粋主義ではない。国際的な関係性も重視し、その両立を目指している。いわば国際化と自国の伝統・文化の維持の両立を目指している。

 

そのお手本となるのが日本。生産力を高める技術や経営、伝統を守りつつ新しい文化と融合させていくこともお手のもの。筆者は土着力と言っている。当ブログではそれを本源性と言い換えたい。

ロシアの国民性も本源性を有しているという。

この両国が関係性を強化することで、科学技術の世界でも軍事の世界でも、或いは人類本来の本源性を広めていくという意味でも、金貸しによる否定の論理、ユダヤの集団自我による暗黒の世界からの脱却が図れると思われる。

 

現在、金貸しが作った経済システムがガタガタになり、崩壊寸前のいま、金貸し支配終焉の好機を迎えている。そのカギを握るのがロシアと日本。人類の運命はこの両国に掛かっている。

『世界を操る支配者の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■日ロ関係強化の世界史的意義

 

ロシアはいま、アメリカによる、なりふり構わぬグローバル市場化圧力にさらされています。しかし、プーチン大統領は決してグローバル市場化そのものを拒否している訳ではありません。プーチンがめざしているのは、グローバル市場化とロシア国民経済との共存なのです。

 

このことは、プーチン自ら執筆した論文「新千年紀を迎えるロシア」に明確に述べられています。プーチンはそこで、「ロシアの新しい理念は、人道主義に基づく世界の普遍的価値と、20世紀の混乱も含めて時の試練に耐えたロシアの伝統的価値とを有機的に統一するときに実現するだろう」と明らかにしています。

 

これは、極めて重要なメッセージです。「人道主義に基づく世界の普遍的価値」とは自由、民主政治、人権尊重、市場経済などを指しますが、これらの普遍的価値を尊重すると述べているのです。この点から見ても、プーチンが独裁的思想の持ち主であるとは考えられません。

 

また、ロシアの伝統的価値の絶対性を主張するのではなく、このような普遍的価値とロシアの伝統的なスラブ主義思想とを「有機的に統一する」ことを強調しています。「有機的に統一する」とは、プーチン大統領はロシア愛国者であっても、ロシア国粋主義者ではないことを証明しています。ここに、プーチンのロシアとグローバリスト・アメリカとの妥協の可能性を見出すことができるのです。

 

 

プーチン大統領のもう一つのメッセージは日本に向けられています。プーチンは2000年に大統領に就任して依頼、わが国に対し日本の文化や哲学に親しんだものとして、日本を愛さずにいられない」と日本に対する強い関心を表明しています。この対日関心とプーチンのいわばライフワークである新しいロシアの理念の構築とは、密接に関連しています。プーチン大統領が日本の文化や哲学に高い関心を示しているのは、世界の普遍的価値とロシアの伝統的価値を有機的に統合する秘訣を日本の経験から学びたいということであると解釈されるからです。

 

つまり、プーチンはアメリカ型のグローバリズムに代わるロシア発展の理念を、明治維新以来、欧米流の近代化と日本の伝統文化の両立に成功して今日にの発展を成し遂げた日本の経験からくみ取りたいという、極めて重要なメッセージを示唆しているのです。この点こそ、いま我が国とロシアとの関係強化が持つ世界史的意義があると言えます。

 

■アメリカ、中国、韓国だけが安倍総理を評価しない理由

 

プーチンが今一番必要としていることは、天然資源輸出型のロシア経済の体質転換です。既に述べたように、ウクライナ危機による経済制裁によって、ロシア経済の脆弱性が改めて浮き彫りになりました。このロシアの弱点は、G7による経済制裁発令後、プーチンが中国との間で長期に渡るロシア天然ガス輸出商談を国際価格より値引きしてでもまとめざるを得なかったことに、如実に表れています。この経済構造を転換しない限り、ロシアは天然資源の輸出価格に左右されなる経済から脱却することができないのです。

 

ここにプーチンが新しいロシアの理念を強調する意味が隠されています。プーチンは新しいロシアの理念に基づくロシア型近代工業国家の建設を至上命題としているのです。このような近代工業国家を建設して初めて、ロシアは安定した大国になることができるため、プーチンはロシアの伝統に合った近代工業国家建設への協力を日本に求めているのです。ロシアが安定した大国になることは、我が国のみならず世界にとってメリットがあるはずです。

 

世界の中で、安倍総理を評価していないのはアメリカ、中国、韓国のたった3ヵ国にすぎません。北朝鮮は安倍総理に期待しています。それが、拉致問題の進展に表れています。北朝鮮との関係についてもアメリカが牽制していることを私たちは忘れてはなりません。ありもしない従軍慰安婦の強制連行を「性奴隷」やおぞましい人権侵害と非難しながら、日本が拉致問題を解決しようとイニシアティブを取ると、それは北朝鮮の核やミサイル問題についての米韓日の結束に影響するので好ましくないと茶々を入れるアメリカの人権ダブルスタンダードに、私たちははっきりとノーを突き付けなければなりません。

 

かつて、拉致問題を抱える我が国の懇請にもかかわらず北朝鮮をテロ指定国家から外して国交正常化を計ろうとしたのは、ほかならぬアメリカではなかったでしょうか。安倍総理には、わが国の国益を踏まえて冷徹な外交を展開していただきたいと思います。イギリスの政治家パーマーストンの名言にあるように、永遠の友好国もなく、永遠の敵国もなく、永遠にあるのは国益のみだからです。

 

現在の国際環境のもとにおける我が国の国益とは、プーチン大統領とともに北方領土問題を解決することです。もしプーチンが後退してグローバリストのロシア大統領が生まれでもしたら、新大統領は日本にグローバル市場化の圧力を掛けることはあっても、北方領土問題を解決して日本との関係を改善しようとする意欲はないでしょうから、2014年中にロシアとの関係が強化されないと、戦後70周年は我が国にとって厳しいものとなる可能性があります。これまでのところ、ロシアは中国との間で戦勝70周年を祝う共同行事を行うとの約束をしていますが、日露関係が改善していればプーチンは共同行事を換骨堕胎することになるでしょう。しかし、日露関係が停滞したままでは、プーチンの好意的態度に期待することは不可能になります。

 

日ロ関係強化は、韓国の対日非難も困難にするでしょう。拉致問題が解決されれば、北朝鮮が韓国よりも親日的になっていくからです。韓国は、駐留アメリカ軍撤退が予定されている2015年には、北朝鮮の軍事的圧力を感じながら孤立している可能性があるのです。しかも、その背後に親日大国ロシアが控えているとなれば、韓国はいわば挟み撃ちにあったも同然です。これまでのように、対日非難を続けるなど不可能になるでしょう。

 

中国の反日も止まざるを得ないでしょう。数千キロも国境を接するロシアは、中国よりもはるかに強力な核兵器国です。1970年代末の日中平和友好条約締結交渉において、中国は当時世界の覇権を求めつつあったソ連に対する日中の共同対処を強く要求しました。これがいわゆる派遣条項で、日中間で最後までもつれた懸案でした。最終的には日中はアジアにおける覇権には反対するが、この条項は特定の国に向けられたものではないことをうたうことによって、我が国はソ連を刺激することを避けた経緯があります。皮肉なことに、現在の東アジアの国際環境は当時と激変し、日露にとって中国の膨張主義が共同対処の対象になっているわけです。

 

■北方領土交渉の切り札

 

プーチン大統領にとって喫緊の国家課題である、天然資源輸出型経済から近代工業型経済への転換に協力できる国は、日本しかありません。プーチンは欧米の外資を導入することによって近代工業化を図ることは考えていません。それは、エリツィン大統領の時代の欧米主導による民営化路線の失敗に凝りているからです。しかも、プーチン大統領の新しいロシアの理念に欧米は応えることはできません。自らの伝統的価値観を人類の普遍的価値として世界に普及してきた彼らには、普遍的価値と伝統的価値の両立という課題がそもそも存在しなかったからです。だから、プーチン大統領がロシアの国益とグローバル市場化の両立に苦労していることが理解できないのです。

 

このプーチンの悩みを理解できるのは、かつて同様の悩みを経験し、克服したわが国だけなのです。近代化と伝統文化との両立を可能にしたのは、外来の文物を日本の伝統に合うようにつくりかえて導入発展させた我が国が持つ土着力でした。ロシアも「母なる大地」に象徴される土着力を有しています。ロシアの土着力を開花させることができれば、わが国の協力がロシアに根付く可能性は十分にあると言えます。

 

そこで、安倍総理の北方領土交渉の切り札は、プーチン大統領に次のことを約束することになります。すなわち、「日本は朝野を挙げてロシア型の近代工業国家建設に協力する。具体的には、日本企業は合併や投資などによって日本的経営方式をロシアに合う形でロシア企業に移転する。また、日本政府は産業政策や各種行政指導のノウハウをロシア政府に提供する。以上の官民による経済技術協力を全面的に行う。」

 

これに対し、プーチン大統領は北方4島の返還を決断する可能性は十分にあると確信します。ロシアの指導者にとって最大の関心事は安全保障の確保であり、日本の官民の協力によってロシアが近代工業国家に発展できれば、何よりの安全保障になるからです。

 

この大筋を首脳同士で合意できれば、後は実際の返還に向けた技術論に過ぎません。例えば、歯舞、色丹の2島は素地く変換し、国後、択捉の2島については住民の移転などの事情もあるので20年後の経過期間を設けることなどが考えられるでしょう。

 

また、日露関係は日米関係でもあります。我が国にとって日露関係強化のカギは従来からアメリカにありましたが、今回のウクライナ危機後アメリカをどう説得するかが一層複雑になりました。プーチンへの圧力を強化しているアメリカにとって、わが国がいわば抜け駆けしてプーチンを支援することは認められないと強く反発してくることは必至でしょう。しかし、アメリカを説得する材料はあります。