雇用に関する更なるニセ「明るいニュース」

2019年8月2日
Paul Craig Roberts

 労働統計局は、アメリカ経済が、7月中に、148,000件の新しい民間部門雇用を作ったと報告している。益々多くのアメリカ人が二つかそれ以上の仕事をしているので、雇用件数は雇用人数を意味しない。例えば、BLSは6月から7月までに、複数の仕事をしている人の数が233,000人増えたと報告しているが、148,000件の新規民間部門雇用よりも85,000人多い。我々が見ているのは、より多くの人々が雇用されたのではなく、複数の仕事をしている人がより多くなったものだ。5月以来、複数の仕事をしている人の数は534,000人増えた。https://www.bls.gov/news.release/empsit.t09.htm

 これまで10年間にわたって失業率が低下しているという主張は、労働市場参加率が減少しているのと矛盾する。通常、雇用の見込みが良い時には、労働市場参加率は増加するのだ。首尾一貫していない点を説明するため、エコノミストは労働市場参加率の下落は、ベビーブーマー世代の退職の増加を反映していると主張する。だがBLSは、退職年齢の、より高齢労働者の労働市場参加率は、7年で最高のレベルに急上昇していると報告している。

 すると、本当は一体何が起きているのだろう? 答えは、ここ10年にわたり、連邦準備銀行の低いゼロ金利のおかげで、退職者は年金と貯金では暮らすことができないのだ。彼らは収支の帳尻を合わせるため、パート仕事をしなければならないのだ。だが、より若い人々は、パート仕事では、独立した家庭を形勢することができず、彼らにはパートタイム雇用のわずかな給料を補う年金収入もなく、労働市場参加率から脱落する。

 報告される失業率が低い理由は、彼らが生活-持続可能な雇用を見つけることができないので、労働市場参加をやめた何百万人もが失業とみなされないということだ。これらの人々は何をするだろう? 彼らは親や祖父母と一緒に住み、犬の散歩や、芝刈りや、留守番や、様々な便利屋の現金仕事をする。

 雇用統計報告には多くの問題があるが、常にそうなのだ。例えば、7月報告書には16,000の新しい製造業雇用があるが、製造業景況指数は連続4カ月弱含みだ。生産活動が下落しているのに、どうして製造業雇用が増加するのだろう?

 もう1つ異常なのは、今年7社のトラック運送会社が倒産したことで、もし経済が本当に良ければ、生産者から倉庫まで、倉庫から小売店まで商品を移動する輸送の需要がなぜ下落したのだろう?

 アメリカ人は言説が管理されている世界に住んでいる。何であれ支配層の権益に役立つものが事実なのだ。アイデンティティ政治は、アメリカ国民が分裂されたままにしておくのに役に立つ。我々は、我々の存在を支配している策略についてより、遥かに多く「白人優越論」や「女性差別」について聞かされている。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリップス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

 ご寄付はここで。https://www.paulcraigroberts.org/pages/donate/

記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/08/02/more-fake-happy-news-about-jobs/

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 「あいちトリエンナーレ2019」問題。下記は新聞記事の一つ。

表現の不自由展、中止に実行委が抗議「戦後最大の検閲」

 澤藤統一郎の憲法日記には、「表現の不自由展・その後」が実証した、我が国の表現の不自由。という記事がある。

 そして、モリ・カケ、ヨシモト。

日刊IWJガイド・日曜版「吉本興業と経産省のクールジャパン機構や大阪府の”蜜月”と収益システム」2019.8.4日号~No.2516号~(2019.8.4 8時00分)