欧米の優位は消滅途上

2019年5月29日
Paul Craig Roberts

 5月28日、「欧米世界は、私がそれよりも長生きするのではないかと恐れるほど急速に崩壊しつつある」(https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/24/whiteness-is-the-new-evil/)と私は書いた。私の記事は、白人の悪魔化が激化し、白人の自信崩壊を引き起こしていることに関するものだった。教え込まれた罪悪感が、貪欲な企業と愚かな政治的指導者が国に引き入れたアラブ、アフリカ、ヒスパニック移民をもてはやすため、白人に、自分たちに対する差別を進んで受け入れるようにしているのだ。民主党のアイデンティティ政治は、白い顔の虐待者による被害者として、自身をアピールする肌の色が濃い移民に都合よく機能する。ユダヤ人が、異教徒に罪悪感を抱かせる利点を見いだしたのと全く同様に、アラブ人、アフリカ人とヒスパニックもそうしているのだ。

 心理的、感情的な破たんは、一般にアメリカや西洋で進行している破たんの唯一の形ではない。特にアメリカでは、経済的、社会的に破たんしている。現在、デトロイトや、セントルイスや、クリーブランドや、ミシガン州フリントや、インディアナ州ゲーリーのような、かつては大きな製造や工業都市は、アメリカでは、主にアメリカ製造業の海外移転のため、人口の20%を失っている。(https://www.amazon.com/Failure-Laissez-Faire-Capitalism/dp/0986036250/ref=sr_1_4?crid=2W1NDYFTJ7Q82&keywords=paul+craig+roberts+books&qid=1559153009&s=books&sprefix=Paul+Craig%2Caps%2C151&sr=1-4 を参照のこと)

 社会的な破たんは、ホームレスの増加で明白だ。ロサンゼルスや、サンフランシスコや、シアトルには、道路や公園やヴェニス・ビーチのような高級住宅地区で野宿する多数のホームレス住民がいる。( https://www.hollywoodreporter.com/features/las-homeless-surge-puts-hollywoods-progressive-ideals-test-1174599 )

 ロサンゼルスでは、公共道路の糞便やゴミが、ネズミと蚤の伝染病を起こした。危険な下水道状態から、医療当局は「この夏ロサンゼルスでの大きな伝染病流行」を予測している。( https://www.newswars.com/doctor-predicts-major-infectious-disease-epidemic-to-hit-los-angeles-this-summer/ )蚤がはびこる市役所の絨毯は、ネズミの侵入によって引き起こされる発疹チフス発生の恐れのためにはぎ取られている。

 すでに苦闘している納税者に対する負担が増大している。例えば、ロサンゼルスでは、2016年、有権者は、ホームレスのため、住宅10,000戸の資金調達として12億ドルの施策を可決した。3年前の最初の費用は、一戸当たり140,000ドルだった。今は、一戸当たり500,000ドルだ。あるニュース記事が報じているように、「ホームレスの一家族を雨から救うために、基本的賃貸住宅を一軒作るのに50万ドル使う」のは実行可能な考えには見えない。 http://www.foxandhoundsdaily.com/2019/01/homeless-invasion-of-venice-beach-exposes-larger-california-problems/

 検討されている解決策の中には、難民キャンプや、貧困に陥った不安定な国々から何百万もの人々を受け入れる政策の再考がある。我々は世界の貧困をほんの少しだけ進歩させながら我々自身を貧しくしている。アメリカが一人受け入れても、何万人もそのままなのだ。既にアメリカのいくつかの地域は、100年前のインドのように見え、機能している。

 ホームレスの緩和は、納税者の金でホームレスと戦う資金と権力を蓄積するリベラルな進歩的組織には、少なくとも役に立っている。

 暴力の増加は、もう一つの社会破たんの目安だ。戦没者追悼記念日の週末、42人がシカゴで撃たれた。(https://www.globalresearch.ca/42-people-shot-chicago-memorial-day-weekend/5678895 )強暴なMS-13ギャングは、元来エルサルバドルとホンジュラスからの移民に組織されたが、カリフォルニアからロングアイランドまで活動を拡大し、今やハンプトンズに侵入しつつある。防衛のため、住民は、銃弾を通さない窓や、鋼鉄ドアや安全な部屋を設置している。( https://nypost.com/2018/10/06/hamptons-millionaires-build-luxe-panic-rooms-to-hide-from-ms-13/ ).

 もう一つの社会的破たんの兆候は増大する水問題だ。ミシガン州フリントの問題は良く知られているが、世間の注目をさほど集めていない他の多くの問題がある。ヘンリー・フォード病院とデトロイト保健省は水系感染疾患のレベルの劇的増加を報じている。( https://www.globalresearch.ca/detroits-water-austerity-endangering-seniors/5678856 )

 これは加速しつつある社会破たんの、ほんのさわりに過ぎない。読者は、私がなぜx、yやzや医療保険制度問題を含めないのかと問われるだろう。お答えは、これは本ではなく、記事だということだ。

 我々が経験していることは、全てのレベルで政府の失敗だ。ロサンゼルスが発疹チフス流行の予報に直面する一方、莫大な金額が、戦争や、戦争煽動に使われている。アメリカは、20年間、イスラエルのための中東での戦争に何兆ドルも使っている。ワシントンはそれを「対テロ戦争」と呼ぶが、それは何百万というイスラム教徒を殺し、体を不自由にし、孤児にし、強制退去させる暴力の本当の狙いと動機づけを隠す作り話だ。これら無意味な戦争の結果の一つが、アメリカとヨーロッパが、国内に何百万人もの強制退去させられたイスラム教徒を受け入れながら、アメリカとヨーロッパに対し、イスラム教徒を、急進的にすることだった。

 均質な国民がいない国は、既に分裂で不利な状況にあるのに、自分たちを憎むあらゆる理由がある途方もない数の人々を迎え入れるのは狂気だ。かつてここでは、アイデンティティ政治によって、憎悪が、白人に対して武器化されているのだ。

 もし国が自滅すると決めたなら、それはまさに、アメリカとヨーロッパがしていることをするはずだ。イランや、北朝鮮や、ベネズエラや、シリアや、ロシアや、中国ではなく、これが重大問題だ。アイデンティティ政治が、今、ニューヨークの学校などのアメリカ組織で、しっかり定着しているので、( https://nypost.com/2019/05/28/bombshell-suit-claims-carranzas-toxic-whiteness-purge-cost-doe-execs-their-jobs/ )その運命が、今アメリカの不変の特徴だというのは、おそらく本当だ。

 アメリカが直面している、ほとんど認識されていない諸問題は、統一された国家さえ圧倒するだろう。アメリカのように分裂した国にとっては、いかなる好ましい結果も考えにくい。

 Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/05/29/western-supremacy-is-on-its-way-out/
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 植草一秀の『知られざる真実』6月3日記事

 日本の政治をダメにしている連合という隠れ与党勢力

 組合費を払うと自分の首が締まる不思議。払わなければ首になるのだろうが。

 バラエティ番組、最近見ないので殺傷事件についてはほとんど何も知らないが、とんでもない人々がとんでもないことを言っているようだ。

日刊IWJガイド「川崎の児童殺傷事件に自称『私人』の橋下徹氏が『死ぬのなら自分一人で死ねってことはしっかり教育すべきだと思います』!? 『ほっとプラス』代表理事の藤田孝典氏が『殺してもよい命は何一つない』とメッセージ!」 2019.6.5日号~No.2456号~(2019.6.5 8時00分)

 やはり、と思った記事。

聞けば腰を抜かす 当選果たした公認候補たちのヘイト発言