トランプはなぜイラン革命防衛隊軍団を外国テロ組織に指定したのか?

2019年4月8日
Moon of Alabama

 ベネズエラでのクーデター策謀失敗の後、トランプ政権はもう一つの狂った計画に着手した:

ワシントンが公式に他国の軍にテロ集団というレッテルを初めて貼る行為として、イランのエリート革命近衛連隊軍団を、アメリカは外国テロ集団に指定する予定だと三人のアメリカ当局者がロイターに述べた。

 ホワイトハウスは指定だけ発表した(まだリンクはない)。

 イスラム革命防衛隊軍団IRGCはイラン軍の一部だ。シャーに仕えた正規イラン軍によるクーデターから国を守るため、1979年の革命後、イランで設立された。

 平和時には約125,000人の兵士で、IRGCはイラン正規軍のわずか約3分の1の規模だ。それは地上軍、海軍と航空宇宙支部に類似した構造だ。IRCGは外交政策に関係する二つの追加の小部隊がある。一つはイラン中距離ミサイルを管理するミサイル部隊だ。もう一つは外国での特殊作戦に備えて訓練された兵士約4,000人の旅団規模のアル・クッズ部隊だ。

 戦時のIRGCの規模は平和時の規模のおよそ三倍だ。イラン軍同様に、要員は専門家、徴集兵と補充兵で構成されている。国内保安のために招集できる地元の民兵、志願兵のバシージ部隊もIRGCに属している。IRGCと強いつながりがある、いくつかの基金や公益信託(ボニャド)がある。彼らは営利企業を所有しているが、利益はIRGC退役者や死亡した兵士の未亡人や孤児に分配されている。

 既に2007年、アメリカ財務省は「テロ支援」のかどでアル・クッズ部隊を指定している。財務省はIRGCに関係するいくつかの事業も制裁した。IRCG丸ごとを指定して、何が達成するつもりなのか、全く不明だ。それは象徴的な動きでもあり得るし、一部が憶測しているように、対イラン戦争に向かう措置でもあり得る。

元国務次官で主要イラン交渉者だったウェンディー・シャーマンはアメリカ軍に対する影響を懸念している。

「これがなぜ我々の利益になるか理解するのは困難なので、人は大統領が対立の根拠を探していると思うかもしれない」とハーバードのケネディ・スクールのパブリック・リーダーシップ・センター所長のシャーマンは述べた。「IRGCは既に完全に制裁されており、このエスカレーションは地域の我々の兵隊を絶対に危険にさらす。」

 モハマド・アル・シャバニは追加の理由を挙げている。

モハマド・アリ・シャバニ @ mashabani -  2019年4月8日 utc14時36分

スレッド。札付き連中がトランプを#IRGCを外国テロ組織に指定するよう駆り立てたのだ。なぜか?
– トランプの取り引き本能を拘束する
– 次期アメリカ大統領をイランに関し封じ込める(民主党がJCPOA再加入を言っている)
– レバノン/イラクに、イラン/アメリカいずれかを選ぶよう強要する
– ヨーロッパに、どんなわずかな支援活動も更に削減するよう強いる
– イランを挑発して、JCPOAをやめさせる
– そして、理想的には、軍事対決を始めさせる

 パット・ラング大佐は同様に、この動きは戦争を引き起こす試みだと推測している

テロに対する武力行使権限AUMFは、かすかにでもテロリストで敵だと見なすことが可能なあらゆる武装集団を攻撃するため至る所で狩猟許可証として利用されている。対テロAUMFは、アメリカ法の下で、このような攻撃を合法的にする。

 武力行使権限(AUMF)は9/11攻撃後に成立した法律で、大統領は下記が可能になる。

9月11日の攻撃を「計画し、認可し、行ったか助けた」か、その人物や集団を匿った人々だと彼が決定した人々に対し、あらゆる「必要で適切な武力」を行使すること。

 2017年10月の演説でトランプ大統領はアルカイダを支援し、匿ったと言ってイランを非難した。

イランの代理人が、後にケニアとタンザニアのアルカイダによるアメリカ大使館爆撃に関与し、2年後に224人を殺し、4,000人以上の人々を負傷させた作戦隊員を訓練した。

イラン政権は、9/11攻撃後、オサマ・ビンラディンの息子を含めテロリスト幹部を匿った。イラクとアフガニスタンで、イランに支援された集団が何百人ものアメリカ軍人を殺した。

 トランプのイラン非難インチキだ。イランはケニアの爆発に何も関係していなかった。アメリカのアフガニスタン侵攻後、アルカイダ指導部の一部家族がイランに逃げた。彼らは自宅軟禁され、イランに対するアルカイダ作戦を防ぐための人質にされた。

 けれども事実は重要ではあるまい。「外国テロリスト」としてのIRGC指定は、少なくともアメリカ法の下では、おそらく武力行使権限AUMFを適切なものにするだろう。

 パット・ラングはこう続ける

125000人の兵士がいる海軍と空軍と陸軍を擁するIRGCを公式に「テロリスト」と指定すれば、どこであれ、起こりうるいかなる状況であれ、アメリカ軍が、彼らを見つけ次第、IRGCとその人々への攻撃が合法的になる。それは宣戦布告だ。

ネオコンの阿呆連中(ポンペオ、ボルトン、ハンナなど)はこの宣戦布告へのイランの反応は、自分たちの意志への服従だと考えるだろうが、私見では、それは極めてありそうにない。私見では、IRGCが新しい現実を受け入れ、アメリカとの戦争に備える方が可能性が高い。

 イランとその軍は長い間アメリカとの戦争に備えてきた。イラン軍が変更することは何も無いだろう。

 最初にイランがとるだろう、おそらく単なる報復的措置は、アメリカ軍をテロ組織と指定することだ。

「もし革命近衛連隊がアメリカのテロ集団リストに載せられたら、我々は要注意テロ組織リストで、ダーイシュ(イスラム国)の隣にアメリカ軍を載せる」と議会国家安全保障委員会のハシュマトラ・ファラハトピシェ委員長がツイッターで言った。

 アメリカが戦いに引き込もうとした時、これまでイランは常に抑制を示してきた。アメリカとイスラエルがイラン部隊を攻撃した時でさえ、シリアとイラクのアメリカ軍には手を触れなかった。トランプの最近の挑発にも、イランは軍事的に対応するまい。

 IRGCのテロ集団指定と、それに対抗するアメリカ軍のテロ集団指定には微妙な法律上の影響があり得る。意図せずにペルシャ湾のイラン海域に入って捕らえられたアメリカ海軍艦船水兵はテロリストとして扱われるのだろうか? アメリカ旅行を望む元IRGC徴集兵はビザを受け取るのだろうか?

 もしアメリカが外国でIRGC軍隊を攻撃すれば、イランはイラクのアル=ハシド・アル=シャービ民兵のような外国代理軍に、外国でアメリカ軍を攻撃するよう求めて対応するだろう。

 もしアメリカがイラン国境内でIRGC軍隊を攻撃すれば、全て帳消しになる。中東にはイラン・ミサイルが到達可能な多数の米軍基地と施設があるのだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2019/04/trump-crazies-designate-irans-revolutionary-guard-corps-as-terrorists-.html#more

———-

日刊IWJガイド「『9条入門』と加藤典洋の世界~岩上安身による『戦後再発見双書』刊行責任者・矢部宏治氏インタビューを、昨日フルオープンで配信しました!」 2019.4.16日号~No.2406号~(2019.4.16 8時00分)

 一部を引用させていただこう。ともあれ、加藤典洋氏の『9条入門』(https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3971)早速拝読したいと思う。

 チェは原爆ドーム、原爆死没者慰霊碑、平和記念資料館、原爆病院を経て、広島県庁を訪ねました。その時、チェは広島県職員に対し、下記のように発言しました。

 「日本人は、米国にこんな残虐な目に遭わされて怒らないのか」

 チェを取材した中国新聞記者の林立雄氏によれば、チェは「なぜ日本は米国に対して原爆投下の責任を問わないのか」と、この場で質したとのことです。

※伊高浩昭『チェ・ゲバラ――旅、キューバ革命、ボリビア』(中公新書、2015年)(https://amzn.to/2XePl6K)27、108‐110頁

 チェが60年前に提起した対米追従の問題への回答を、日本人は求められています。その回答への端緒が、前著『戦後入門』(https://amzn.to/2X5Maht)において核兵器根絶の困難さを直視した上で、そこから平和について考え抜いた加藤典洋氏から出てきたことは、決して偶然ではありません。

 加藤氏の新刊『9条入門』を取り上げた本インタビューでは、敗戦した日本を占領管理したGHQが、天皇の戦争責任を免罪して利用しようとするために、象徴天皇制を定めた憲法1条と、戦争放棄を定めた憲法9条を必要していた、という歴史的背景を直視するところから入りました。矢部氏は「ただ混乱して堂々巡りの議論はしたくはない」と、歴史的事実にもとづく議論の大切さを訴えました。

 ゲパラだけでなく、イスラムの人々も「はだしのゲン」のアラビア語版をまっていたに違いない。ペルシャ語版はあるのだろうか?

「はだしのゲン」アラビア語版出版 カイロ大教授が翻訳